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みのべくんに、
救われる。
助けてもらえる。
これこそが俺の
幸せである。
*
ある日、
みのべくんが37.5度の熱を出した。
すごく焦った。
みのべくんと病院行こうにも、
保険証無いし、薬用の金もない。
何かの病気だったらそれこそ大問題だ。
……とりあえずは、
自宅で様子を見てみようと思った。
それで、多少おかしくなったらすぐ病院へ行こう。
「みのべくん大丈夫?今おかゆ作るから待っててね」
「大丈夫だよ、おにーちゃん。37度くらいならぼく元気だもん」
俺はそんなみのべくんの言っていることを聞かずに、おかゆを作った。
どう作っていいかわからなかった。だが、よく見たら炊飯器におかゆ機能がついていた!!
炊飯器って便利だとやっと実感した。
「みのべくん、あとは出来上がるのを待つだけだからね」
「大丈夫だって言ってるのに!」
「みのべくんが大丈夫でも、みのべくんの体は大丈夫じゃないんだよ、熱が出てるんだから体温がこれ以上上がる前に安静にしなくちゃ」
俺がそういった後、
みのべくんは少し笑って、
そうだね、と一言零した。
かわいいなあ。
そうこうしている内に、おかゆが出来た。
熱々だから、冷ましておこう。
そうして、二分くらい経った時、
みのべくんのお腹がなった。
「おにいちゃん!僕お腹なっちゃった」
「ああ、ごめんね、食べたいよね!まだ熱いけど食べる?」
「うん!ふーふーするから大丈夫だよ!」
「そっか!じゃあ持っていくね!」
みのべくんは、俺の作ったおかゆを美味しそうに食べてくれた。
米だって、1粒も残さなかった。
「うん!よく食べたね、えらいえらい!」
「えへへー、美味しくってたくさんたべたよ!」
みのべくんは、熱でしんどくてつらいはずなのに、すごく笑顔で返事をしてくれた。
なんていい子なんだろうか。
俺が小さい頃なんてこんなこと出来なかったぞ……。
食べ終わってから、しばらくゆっくりして、
それから、お風呂に入って、
もう寝るぞ!という時に、
みのべくんに、少し絵本を読んであげた。
ネットで調べたところ、多分今は五歳くらいだろうから、少しくらい難しくても大丈夫かな、という理由で、
うるうのもり、という本を読んであげた。
俺が絵本を読み終えて、さて、と一息置いた頃には、
みのべくんはぐっすりと眠ってしまっていた。
明日には熱が治っているといいなあ。
そんなことを考えながら、俺も布団の中にもぐって、
ぽかぽかな気持ちのまま、眠りについた。
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