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episode.11-2
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リヴィ「クレアも連れて行きます」
リヴィが俺にそう言ってきたのは出発の数日前のことだった。
ジル「リヴィ。今回はお前とクレアは残れ。ジュエライドは他にも7人もいるんだ」
使命感からリヴィがそう言っているのではないかと、そんな気がして俺はそういった。
リヴィ「…クレアのためにも、お願いします、ジル様」
リヴィが何かを頼むことは少なかった。
元から口数も少なく、性格も温厚。
自己主張をするより、みんなを支え、他人の意思を尊重する男だった。
そんなリヴィが唯一、クレアのこととなると性格が変わる。
怒りを露わにしたり、何かを必死になってやっていたり、今もこうして、自分の意思を伝えてきている。
ジル「わかった。決して無理はさせないように。必ずお前がそばにいること。それが条件だ」
リヴィ「ありがとうございます、ジル様」
リヴィは深々と頭を下げ、顔を上げると静かに部屋を出て行った。
…このとき俺は、日本でまで何か起きるようなことはないと、たかをくくっていたんだ。
それが間違いだった。
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