アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
朝
-
鳥が囀りだし、今後の社会を担うサラリーマン達が出勤し始める午前5時。
何の変哲もない男子高生、紅 二木は酷く困惑していた。
寝坊した理由でもなく、はたまた課題をやり忘れたわけでもない。
ただ、いつもと違う夢を見ただけ。
それだけだった。
いつもと違うそれに出てきたのは自分と、それと黒羽十牙。
見慣れた焦げ茶の髪に、女のように長い睫毛がよく映えていた。
数時間後に顔を合わせるだろうその人物が夢に出てくるのは初めてじゃない。
むしろ多いくらいだ。
しかし、夢の内容は誰かに言えるようなものではなかった。
彼の細い手首を掴んで、貪るように口付け、抑えきれない熱を彼のなかに埋め込んだ。
いやいや、と首を振る十牙を無理矢理抑えつけて犯したのだ。
ただし、それは夢の話。
淫夢など年頃の男子高生なら誰しもが見るものだろう。
まずかったのは相手。
欲求不満だったのかもしれないが、何も親友を犯すことはないだろう。
もうちょっとマシな相手はいなかったのか。
「……はぁ、、」
二木はスラックスを緩く持ち上げている自身の熱を見下ろして深くため息をついた。
どうやら夢精まではしていなかったらしい。
二木は質を増してしまったそれを処理すべく、ベッドから降りてトイレへ向かった。
必要以上に自慰行為をしなかったからか、
あまり気が乗らない。
二木はまた深くため息をついてトイレのドアノブに手を掛けた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 2