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副会長の裏切り の 段
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もっさり転校生は見た目に似合わず
ハキハキと喋り出した。
モップ髪のせいで表情は見えないが
「ん?お前誰だ?あ、もしかして学校のやつか!お前が門開けてくれたのか?」
一人大声大会、開幕
って感じで初っ端からすごい声量で
俺たち、というか副会長を襲う
でも流石腹黒王子
微笑を絶やすことがない。
なにそれどうゆう構造なの?
糊かなんかで貼ってるの?
「初めまして、生徒会副会長の時和です。これから寮へ案内するので」
「俺、熊 辰馬!!時和ってどこが苗字でどこが名前?どう区切んの?」
おぉっと!!
副会長の話も半ばで
一人大声大会、自己紹介からのスタートです!
しかもおそらく
人はみなフルネームで名乗るという思考回路!
実況はわたくし榎本、解説は榎本でお送りしております!
さて
解説の榎本さんどうでしょうか!
そうですね〜とりあえずしれっと自己紹介し出した
副会長にはびっくりですね〜
そうですよね!
まだ俺の首抱えたままですからね!
「ではこれから寮に案内するのでついてきてくださいね」
「オイ!!無視かよ!なあ!!」
副会長のスルースキルにもびっくりしましたが
大声大会のスルースキルにも驚きですね!
そうですね〜普通、人が持ち得ない
荷物を持っていることをスルーしてますからね〜
…俺の存在って、一体…
ぐるりと方向転換して元来た道へと進んで行く。
ぎゃんぎゃん叫びながらも
大声大会も一応ついては来ている。
ごく小さな声で副会長が
五月蝿い猿だな、と呟いたのは
聞かなかったことにした。
ギョロっと副会長の目玉が俺を見下す
「ねえさっきから顔がうるさいんだけど」
こええよ。
目だけでこっち見んなよ
「お口静かなんだからいいでしょ」
「なあなあ!!あとどのくらいで着くんだよ!!もうずっと歩いてんだけど」
大声大会してるからすぐ疲れちゃうんだよ。
わかる?ちょっと声量抑えようね?
ジャングルだったら死んでるからね?ね?
「なあ!なあって!時和!!!!」
時和?時和!?
呼び捨て?!
ゆっ、勇者〜
チラリと見た副会長の顔は
驚くほどの無
表情がないっていうか
無さすぎて逆にのっぺらぼうみたいな
おっ、怒ってるの?
僕悪くな…苦しい苦しいギブギブ!!!
首!!首しまってるから!!!
「あぁっと、いけない!仕事が残っていたのを忘れてました…今すぐ戻らなくては…」
「はっ?」
はっ?いや俺もは?
副会長は俺を解放すると
首から下げてるボードに
何やら絵的な物を描き出してこう言った
「ではすみませんが、ここからは学年1位の特待生くんが案内するので一年生同士仲良くできるといいですね」
はっ、初めからこうするつもりだったな…!?
俺の体だけが目的だったのね!?
「なっ、なんだお前いつから居たんだ!!!!なあ!お前忍者か!?名前は!?」
うえええええええんコイツ
絶対バカだよおおおおお
助けを求めようと振り返ると
副会長はすでに居なくなっていた…
うええええええええええん
アイツが忍者かよおおおおおお
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