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スリーシックスが王都を抜け出して、数日後。
ゴカルが意識を取り戻した。
取り戻したが、言語が今までとは異なってしまった。
これも全て、俺が好奇心を持った王子にスリーシックスを起こさないように、と言ったのが原因なんだ。
「ナルラ…?どしたにゅ?」
「何でもないよ…。ゴカル、お腹は空いていないか?」
「……ナルラが敬語じゃにい」
「あ…、敬語の方がいい?」
「どっちでもいいでん!ナルラはナルラだかりゃ!」
「…ありがとう。ゴカル」
過去、過ちは消すことは出来なくとも、償うことは出来る。
蔑まされても、疎まれても、私は、俺はゴカルに償い続ける。
「スリーシックスはどしてん?」
「王が、捕らえるように名を出したよ」
「…ナルラにも?」
「俺には、二つ用意してくれたよ」
「それって…?」
「今はまだ、秘密。さ、食事しに行こうか」
「あ、うん。あーい!」
俺の全ては、この国ではなく、王でもなく、ただ一人の小さな小鬼、ゴカルだけ。
それは、昔も今も、これからも。
end
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