アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2
-
side.柊
風紀委員長から解放されて、自室に戻ってきた。
どうしよう、生徒会の仕事を置いて来ちゃった。
それに、それに。
じんわりと涙が溢れてきて、クマさんのぬいぐるみをぎゅって抱きしめる。
「シンに....シンに見られちゃったぁ....」
あんな場面見られちゃうなんて、あんな酷い事を言ってしまうなんて。
シン、とっても傷付いた顔をしてた。
「ひっく....嫌われちゃった....」
俺が泣いたって意味はないのに。
自分が招いた事態で、自分で何とかしようって決めた事だから。
その時、ふとシンの言葉が脳裏に浮かんだ。
あの優しくて、とても嬉しかった言葉。
『何か辛い事や嫌な事があったらいつでも言ってくださいね?』
「.....っ、ふぅっ....シン、俺、嫌だよぉっ....」
助けて。
今すぐあの暖かい腕に縋り付いて泣き叫びたかった。
俺に、大丈夫って言って。
それでまた優しいキスをして。
結局その日は、泣き疲れてそのまま寝落ちてしまった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
44 / 61