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恋せよ乙男【オトメン】(hrksk) 1
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ksk視点
ヒラはモテる。
キヨ程じゃないけれど、女の子には可愛いやらかっこいいやら言われ、人気も高い。
当の本人はそのことに気が付いており、若干可愛い系を狙ってるような節はある。
可愛いって言われるのはあまり好きじゃないくせに狙ってるんだからちょっと俺にも理解できない。
けど、そんなヒラに俺はいつからか惹かれ、好きになっていた。
多分実況を撮り始めてから、少しずつ知名度が上がり人気が出てきた頃。
周りにヒラがかわいい、かっこいいと言われる度、嬉しいのと同時に嫉妬のような感情が湧いてきては俺を悩ませた。男同士とかホモとか、言われるのは覚悟のうえだ。
俺から気持ちを伝えるつもりはさらさらない。
気が付いてもらおうなんて思わない。
ただ、ヒラには幸せになって欲しい。
それが俺にとっても1番の幸せだと、今までも、これからもそう思うことを俺は心に決めたのだった。
*****
実況を撮り終わった俺とヒラは、夕飯を一緒に食べたあとそれぞれ自由な時間を過ごしていた。
「こーすけ」
『?どうかしたか』
「もう少し身体鍛えればさ、おれもっとモテるかなあ」
そういえば最近ジムにも通ってるし、他人の俺から見てもそこそこ筋肉がついてきたような気がする。
『そりゃあ…まあな』
充分にモテてるだろと思いながらも、返事をしてやる。ていうかこれ以上モテたらなんだかヒラが遠い人みたいに思えてきてこっちがつらくなりそうだから、正直やめてほしいな、なんて。
『いっそ俺も痩せてやろうかな…』
スマホの広告に今話題のダイエットが掲載されていたので嘆くように呟いた。俺も痩せればさ、もう少しチヤホヤされたりね、あるかもしれないし。
「へっ!?」
『だって今のままじゃ』
「こーすけは!そのままでいいのっ!!」
『…は?』
ヒラに肩を掴んで揺すられる。
なんでこいつこんな必死になって俺のダイエットを止めるんだろう。そんなに俺を太らせたいのか。
昔からそうだった気がする。
俺が好きだった女の子のために痩せようとした時も何故かこーすけはそのままでいて、としつこく言うもんだから。
他にも女の子に話しかけようとしても何故かヒラに遮られたり、女の子に話しかけられたら今度はヒラが女の子を奪って何処かへいくし。
このやり取りが小学生の時から高校の時まで続いた。それを許していた俺も、どうかと思う。
だから俺には彼女ができた試しがない。
心配しなくてもヒラの好きな人は盗らないのに。
…俺は…ヒラが、好きなんだからさ。
「落ち着いて考え直してよこーすけ、ダイエットなんて体に毒だよ」
『いや別にそこまで本気になってやらないし…』
「でも、でもこーすけが痩せたら、おれが困るの」
『な、なんでヒラが困るんだよ』
「……意味は自分で考えて!とにかくダイエットなんて絶対禁止だからね!こーすけ」
ヒラによる理不尽なダイエット禁止令が発動。
こんなことがあっていいものか。
そもそもここまでヒラが俺のダイエットを邪魔しにくる理由って、なんなんだ。
またひとつ、頭を悩ませる原因が増えた。
to be continued…
######
ちょっとだけ続きます。
ヒラとこーすけはほのぼのしてる話が書けるのでこのコンビ好きです。
リクエストの方は随時受付中に致します、今までの話の続きを読みたい、などございましたらコメントでお知らせくださいませ。
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