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嘘
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いよいよ明日で学校が終わる
この辛い毎日からやっと開放される
「廉!」
なるべく普通に。普通に
「どうしたの??」
「クリスマスなんだけどさ・・・」
俺に気を使ってくれてるんだ。
ほんと優しいね淳は
「ごめんな。」
「えっ?」
「その日は珍しく両親が帰ってくるんだ。
たまには一緒に誕生日祝おうって言ってくれてさ。
だからごめんな。」
「そっか。家族がいるならしょうがないな。」
自分でも驚くほどうまく嘘がつけた
でもやっぱり辛い
この気持ちはいつになったら消えてくれるんだ?
「じゃあ大晦日は?」
敦の誕生日・・・・
「親戚の家に行くんだ。ごめんな。約束したのに。」
「そっか。まぁ家族だからしょうがないな。」
「じゃあクリスマスイブは?」
「イブは・・・・「葛城ー生徒会室に来てくれー!!」
わかりました!
ごめん。イブも予定入ってるんだ。
生徒会行かなきゃいけないから。
メリークリスマス。あとよいお年を。」
これでいい。
でも俺は結構いっぱいいっぱいだ
これ以上は無理・・・・
本当のことを言いそうで怖い
そんなこと言って甘えたりしたらきっと敦は
俺のそばにいてくれる。
でもそれじゃ幸せにはなれない
俺も前を向かなきゃ
それにしても俺の嘘。
結構下手かも。
親戚なんていないし、家族も帰ってくるわけないのに。
また一人でケーキ買って食べるか
去年と同じ。まったく同じ。
俺は今年も来年もいつまでも一人で過ごす
恋ってこんなに辛いんだな
こんな恋するくらいなら敦のこと好きにならなきゃよかった
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