アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
恋心
-
ふと気がつけば、僕はいつもライトの事を考えている。
胸がきゅーっと締め付けられてドキドキする。
ある日、そんな話をミケにしてみた。
「そりゃあ恋だね。」
ミケはそう言ってニヤリと笑った。
「こい…?」
「そ、恋。」
なるほど…
これが恋。
この感情に名前が付くことでなんだかスッキリした気がする。
そして無性に会いたくなった。
最後に会ったあの日以来、ライトに会っていない。
一目でいいから、姿を見たい。
「じゃあ明日、会いに行く?」
「え、いいの…?」
「あぁ。内緒でここを抜け出せばいいのさ。明日城下町で祭りがある。城の警備は手薄になるから抜け出しやすい。祭りが終わる前に戻ればバレない。」
でもそれって悪い事、だよね…?
「ライト様は祭りに出席されるから、遠目から見るくらいなら出来るんじゃないかな。」
「…悪い事したら、ミケも怒られちゃうよ?」
「心配してくれるのかい?大丈夫、おいらは滅多な事がなきゃミスなんてしないさ。
それに、ニーナは逃げ出したりするような子じゃないだろ?ライト様は数年前から魔王を倒すことばかりを考えてあまり笑わなくなっちゃったんだ。ニーナなら、ライト様を笑顔に出来るんじゃないかって思ってる。ニーナの恋、おいらは応援してるんだよ。」
ミケはそう言って目を細めて微笑んだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
29 / 52