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真実
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牢屋の前まできた。
でも俺にはなかなか入る勇気が出なかった。
いまさら、どの面下げてニーナに会うと言うのだ。
今まで散々酷い事をしてきた。
泣かせて、怖がらせて…
謝っても許してもらえるような事じゃない。
許してもらえなくてもいい。
でも俺は、謝らなくちゃならない。
罵られる事も覚悟して、俺は牢の中へ入った。
「…ライト様!?」
牢の中へ入るとミケが怯えたように俺を見た。
「ミケ…」
俺はミケの前に跪くと頭を下げた。
「さっきは、怖がらせて悪かった。」
そう言えば驚いたようにミケは目を丸くした。
「なっ、頭を上げてください!あれはおいらが悪かったんです。ライト様は悪くありません!」
こんなダメな上司を慕ってくれる、大事な部下。
俺は感情に流され、部下に八つ当たりしていたのだ。
「俺は、何も分かっていなかったんだな。」
俺は独り言の様に呟いた。
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