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夜のはじまり
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「落ち着いたら、シャワー浴びて来いよ。
で、そのあと俺の部屋来て」
食べ終わり、テレビを見ていた俺に兄ちゃんが言った。
こっちを見つめるその表情は優しそうに口元が上がっていたけれど、
瞳には俺とはまた違った熱を含んでいた…と思う。
もしかして、兄ちゃんも俺に興奮してくれているのだろうか。
そう思うと期待に胸が高鳴った。
そして、きっと、体温も上昇している。
「うん」
口から出たのは冷めているように取られそうな短いひとことだったけれど、
本当は兄ちゃんの言動ひとつひとつが、俺をはしたなくさせるんだと心の内で強く感じた。
それは最上級の喜びだと思った。
もっと、俺を求めてほしい。
ぐちゃぐちゃにしてほしい。
「ん、じゃあまたあとでな」
兄ちゃんはソファーから立ち上がり、
部屋に向かって歩き出した。
そして俺の横を通り過ぎるとき、
頭を優しくなでてくれた。
顔が熱い。
もう、一刻もはやく、兄ちゃんの部屋に俺も向かいたいと思った。
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