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志麻Side
一人にするんじゃなかった…
風邪ひいて心細くなりやすい時に、居るはずの人が居ないなんてそりゃ不安になる
玄関で泣いているときは本当に焦った…
カタカタと震えながらぽろぽろと涙がとめど無く流れていて…
身体は冷えきってしまって、余計に風邪を酷くさせてしまう
「志麻君の手、冷たくて気持ちいいです…」
そう言って擦り寄ってくるセンラ
「…ッ」
赤い顔で潤んだ目をして「気持ちいい」なんて…
危うく勃つ所だった……冗談抜きで
相手は病人…相手は病人…相手は病人…
ふぅ、落ち着いた
「志麻君、隣来てくれませんか?」
ポスポスと布団を叩きながら呼ばれる
「…ッ」
またかよ…!可愛すぎるんだよ…
俺をどれだけ煽るんだ…
相手は病人…
と心の中で唱えながら、布団に入る
極力距離をとって、目を合わさないように寝転がった
それが間違いだった
「…僕の事、嫌いになりましたか?」
涙声が聞こえた
ハッとしてセンラを見ると、大粒の涙を零しながら震えていた
「僕の事、嫌いになったから…近くに来て、くれなくて、目を合わせてくれないん、ですか…?」
途切れ途切れに言葉を紡ぐセンラ
焦って、自分のした事を後悔すると同時に
愛おしかった
ここまで、俺の事を好きでいてくれるのか…と
泣くほど、俺に嫌われることを怖がっている
ギュッと抱きしめた
「あー、ごめんな…嫌いになるわけない、ただ…」
俺の腕から逃れようと藻掻いているセンラの動きが止まる
どうやら気がついたみたいだ
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