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星よ…どうか… 【そらる×まふまふ】
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そらるSide
6月のある雨の日
まふまふと近所のスーパーまで出掛けた
他愛もない話をしながら歩いていた
キキーーーッ
ドンッ
甲高い音とその後の何かがぶつかった鈍い音
そして腕に残るじんじんとした痛み
「っまふまふ!!」
トラックが突っ込んできたんだ
車道側を態と歩いていたのに!まふまふには危険が無いようにしていたのに!
なんで俺を助けたんだよ、まふまふ…
横たわるまふまふからは血がどんどんと流れでて雨と混ざる
「まふまふ!おいっ!!しっかりしろ!!」
どんなに呼びかけても反応してくれない
顔は青白く血の気がなくて、医療に詳しくない俺でもヤバイことはわかる
救急車を呼ばなくちゃいけないのは分かっているが手が震えて上手くスマホが操作できない
抱きしめているまふまふの身体はどんどんと冷たくなった
誰が呼んだのか救急車が近づいてくる
さっきよりも強く抱きしめ、体をさすってやる
血が足りなくなって冷えているのに加え、雨で体温が奪われているんだ
救急車が来てまふまふに応急処置をして車に乗せている
救急隊員が近づいてきて
「ご家族の方ですか?」
「…はい」
俺も一緒に乗り込んだ
病院に着いたらまふまふは緊急手術で手術室へ連れていかれた
椅子に座り俯く
本当は俺が事故にあうはずだったのに
まふまふに強く腕を引かれ場所が入れ替わった
そして、まふまふは俺を庇って事故にあった…
俺のせい…
ごめん、ごめんな…
どのくらい時間がたったのかは分からない
でも、長い時間だったことは間違いない
「先生っ…」
「手術は成功しました。ですが、意識を取り戻すかはわかりません。―――――――――――」
意識を取り戻すかはわからない…?
医者は何かを言っているが今の俺には聞こえない
どうして…………
手術から1ヶ月、まだまふまふは目を覚まさない
傷は少しづつ治ってきている
いつものように、病院に入る
湿度の高い外から、涼しい院内に入り体が冷えて心地いい
ふといつもと違う院内に違和感を覚えた
子供がキャッキャとはしゃいでいるところへ目を向けると
「でかっ」
とても大きな笹があった
そうか、今日は七夕か…
そう思ってると、てててと走ってきた小さな女の子
「お兄ちゃんも書く?」
そう言って差し出されたのは水色の短冊
「…ありがとう」
病室で貰った短冊を眺める
願い、か……
今の俺が願う事はたった一つ
さらさらと書く
―まふまふが意識を取り戻せますように―
何でもいいから縋りたい
まふまふの手をぎゅっと握りしめる
星よ…どうか…俺の願いを聞き届けてくれ
俺はこの先何も望まない…
だから、どうか………
何か感じて目が覚める
どうやら寝てしまっていたようだ
日は落ち、暗くなっている部屋ではほとんど何も見えない
窓の外を見ると星が煌めき、天の川が見えた
願いよ届け…
ぴくっと握っている手が動いた
目が慣れてきて、まふまふの顔を認識できた
「まふ?」
気のせい?
無意識のうちに俯いてしまう
「まふまふ、目を覚ましてくれないか?もう俺、お前がいない生活はできないんだ…」
お願いだからっ……
きゅっと手が握られた
気のせいなんかじゃない
ばっと顔を上げると、瞼を開いて眠そうに瞬きを繰り返しているまふまふがいた
「っまふまふ」
「そらるさ…」
かすれた声で名前を呼ばれた
「良かったっ……」
急いでナースコールを押した
「愛してるよ、まふまふ」
そう言うと綺麗な顔で微笑んでくれた
星に俺の願いが届いた……奇跡のような日だった
――――――――――――――――――――――――――――――
一日遅れの七夕です(*´ω`*)
急いで書いたので、色々とわかりにくいところ多々ありますが大目に見てやってくださいm(*_ _)m
これからもよろしくお願いします(*´∀`*)
LIRA
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