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「どうしよっかなー、目玉でも抉っちゃおうかなぁ」
男の影がゆらりと揺れる。
そこから男の身体を這い上がるように現れたものに俺は戦慄した。
「なん、で、それ…」
あの晩、八代君の手によって葬られたはず。
「ああ、これ? また新しく作ったんだよぉ。どう?可愛いでしょー?」
男はまるで犬猫に触るように愛おしそうにそれに触れる。
「今はまだ小さいけど、これからもっと殺せば大きくなれるからねー」
その言葉に、最近相次いでいる行方不明のニュースが頭を過ぎった。
「お、まえの仕業か…!」
「ええー何の話?」
「とぼ、けるなっ、お前が、やったんだろ…!」
「だったら何ぁに? もしかしてお兄さん怒ってるのぉ?」
渾身の怒りを込めて、精一杯の睨みを利かせる。
「あははは! 何それ本気で言ってんの? 僕が殺したのはお兄さんとは何ぁんの関係もない奴だよ? 何でお兄さんが怒る必要があるのさ」
ずいっと顔を近付けられ、無機質な真っ赤な瞳が俺の目を覗き込む。
「命は、尊いものだ…! そ、れは、誰かが、悪戯に奪って、良いものじゃ、ない!」
「………尊い? は? 何それ」
灯る赤い瞳に闇が濁ったかと思うと、突然、左肩に激痛が走った。
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