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「意味分かんない」
「い、あ゙あ゙あ゙…!」
「命が尊い? あは、そんな訳ないじゃん。命はね、死んだ方が綺麗なんだよ?」
男の身体に巻き付いていたものの一部が、グリグリと俺の肩に突き立てられる。
刺された所からジクジクと黒い何かが身体に入り込んでくる。
「ねえ、思ったんだけどさぁ。…もしかして彼の事待ってるの?」
「…!」
「あ、図星ぃ? でもざーんねーん。彼は来ないと思うよぉ」
「…っ」
「なんでって顔してるねー。当たり前でしょー?君と遊ぶのに誰にも邪魔されたくないじゃん。だからぁ、今頃、ぼくが作った玩具と遊んでるんじゃない?」
「…!!」
「…あは! そうそうその顔だよ!その顔が見たかったんだよ! ねえ?絶望した?したよね!」
「…っ」
「ん~? どーして怒ってるの? 悔しいの? 教えてよ、今どんな気分?」
「…、ね…」
「?」
腹が立った。
安直な考えを持っていた自分にではない。
全てのもの事は自分の意のままに動かせると思っている、男のその傲慢な態度に腹が立ったのだ。
だから、精一杯に口角を上げて言ってやった。
「君、は、可哀想、なん、だね」
「……は?」
男から笑みが消えた。
「可哀想…?ぼくが?何それ、どういう事。なんでぼくが可哀想なの」
「…っ!」
どういう事だと聞いてくる言葉とは裏腹に、更に食い込んでいく指が気道を圧迫していく。
答えようにも答えられずに金魚のように口を開閉するだけの俺に、男は抑揚の無い声で言った。
「…もういいや。死ねよ」
肩から突き刺さっていたものが引き抜かれ、それは間髪入れずに俺の頭めがけて振り下ろされた。
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