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【微エロ】いつものおかえし【オスひと】
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「……」
オスマンと二人、机を挟んで大量の書類に向かい合う。
ここ最近オスマンには仕事がかさみ、聞き分けの悪い者との対談も多くあった。そのせいか、表情が強く曇り、苛立っているのがあっさり見てとれる。
「ああっ……!! くそっ……!」
先程からミスをしたか一行読み飛ばしたかしたのか、舌打ちと共にそんな声が頻繁に溢れていた。
少しでも気を楽にさせてあげたい、なんて気持ちが起きるも、俺にはいい案は浮かびそうにない。こう言うのは、やはりオスマンの方がうまい。
「……オスマン」
しかしなにもしないというのもやりきれず、最大の労いをしようと声をかける。
「ん? なに?」
オスマンはハッとして俺に笑顔を向けると、そう言ってきた。疲れきった笑顔はあまり気分のいいものではなく、痛々しい。
「ちょっと、これ、見てほしいんだけど。……来てくれる?」
「ん、いいよ」
俺の少し言い分としてはおかしいものをすんなり受け入れ、隣まで来てくれる。しかし俺の手元にある書類を見て、不思議そうに身を乗り出した。
「別に普通の許可書__」
マスクを下へ引き、オスマンの頬へキスをする。
動かない様子を見て嫌だったのだろうと判断し、礼を言って作業に戻ろうとマスクに手を掛けた。
するとその手を背中から回された手に捕まれる。
「……ごめんって」
「……」
顔も見せてくれなくて、怒っているのかと思うと、そちらを見れず目を伏せた。
「今さ、この部屋に俺たちだけじゃん」
「? まあ、そうだね」
「しばらく二人だけになれなかったじゃん」
「……うん」
そう言われて、寂しい思いをしていたのを思い出す。二人きりになるのは愚か、ろくに顔も合わせられていなかった。だから二人で仕事をするときは嬉しかったのだが。
「なのにこんなことされたらさ……」
「っえ、ちょっ……!?」
ぼんやりと考えていると、腕を掴んでいた手が服の中に入り込んでくる。久しぶりに肌に触れた手の冷たい感触は刺激が強い。
まだ仕事が残ってる。そう言って手を止めて貰おうとするも、声帯は支配されたように喘ぎしか生み出さない。
「ま、おす、まっ……んぅ」
「どうしたん?」
冷たい手が俺の体温に触れることでだんだんと温かくなっていく感覚にゾクゾクする。これ以上触られたら本当に仕事が手につかなくなるだろう。だめだと思って、なんとか名を口にした。しかしオスマンは言葉とは裏腹に手を止めず、俺に言葉を出させてくれない。……いや、こればかりは、俺が感じすぎているのだろうか。
「ほら、言うてみ」
耳許で発せられる、艶やかな声。
ああ、もう、いい。
「ここじゃ……嫌だっ……」
「……勘弁してや。我慢できんくなるわ」
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