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杉野仁4
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───放課後。
「はははは!で?そのイケメンにぶつかったら生徒指導室に呼び出された訳?ははははっ!だっせぇ!」
「笑いすぎじゃない?」
何がツボに入ったのか堀波創士(ほりなみそうし)は腹を抱えてバンバン机を叩いている。
堀波は清水と仲が良く、何度か清水を通して会話した事はあるが、こうやって直接話しかけてくるのは初めてだ。
「はっはっ!しかも生徒指導室ってことはそのイケメン絶対杉野だろ!杉野に目付けられるとかやべぇなお前!」
豪快に笑いながら近づいてくる堀波に一歩下がって距離をとる。
もちろん笑顔は保ったまま。
「へえ、あいつ杉野って言うんだ?オレ初めて見たんだけど教師?」
「おう。なんか今年入ってきた新米らしいぜ。特別教員かなんかの杉野仁。あいつめっちゃイケメンだからそっち系のやつらに人気高いらしいぞ。しかも本人もゲイだって話もあるくらいだしな」
最後は声をひそめてお得意の噂話を披露する。
「あはは、まぁ男子校だしなー。別に珍しくもないよ」
「だなー。ま、そういうわけだからお前も綺麗な顔してんだし気をつけろよ」
からかってくる堀波に大丈夫だってと笑って返し、早く部活に行くように促す。
「お!輝発見!じゃあな白石!」
トイレから戻ってきた清水に突進していく堀波に手を振り、1人しか居なくなった教室で深いため息をついた。
生徒指導室か.........くそ遠いな...。
「忘れたってことにして帰るか」
机の横にかけていた鞄を肩にかけ教室を出ると出口へ向かった。
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