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出逢い9
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その後目を覚まし、普段の調子が戻ってきたのか俺との間に見えない壁を作ろうとする白石に、さっき近くのコンビニで買ってきたむすびを食べさせ車で家まで送った。
次の日、昨日の別れ際に学校に来たら生徒指導室に寄れと言ったのに1限目チャイムが鳴っても来ない白石を、引っ張り出すべく1年5組に向かった。
教室の前で同級生と話している白石を見つけ呼ぼうとして立ち止まる。
同級生に手を握られ親しげに会話する2人を少し離れた所から盗み見た。
手をはなし距離を取ろうとする白石に無遠慮に近づく男を見て眉を寄せる。
あいつ距離近すぎだろ。そこはもう白石の許容ゾーン越えてんだよ。
「おい、白石」
名前を呼ばれた白石が振り返る前にその小さな頭を鷲掴みにした。
白石の同級生を適当にあしらって白石を生徒指導室に連れていく。
俺が渡したココアを初めて飲んだかのようにごくごくと勢い良く飲み干した白石は、しばらく眠って2限目の終わりに教室へ戻った。
そして放課後になって校長に呼び出されたかと思うと、最近生徒の通学路付近にそこそこ有名な不良グループがたむろっているという情報が入ったとのことで、数人の教師と共に見回りにかりだされた。
俺は学校から少し距離のある所に配置され車を使う事を許可された。
数十分車でうろうろしていると、もう夏なのに長袖を着て歩いているちっこいのを発見した。
高気温の中直射日光を浴びて歩くちっこいのは、暑さのせいで顔がほんのり染まっていて汗もかいている。
その姿には妙な色気があり、道行く人がちらちらと振り返る。
人の視線が気になったのかこそこそと細い道の方へと進んでいくちっこいのに嫌な予感がした。
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