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第1話
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「静和君、この近くの学校通ってるんでしょ…っ大丈夫なのっ…??」
明かりが消え、人目のつかない、いわゆるハッテン場所の公園のベンチで家畜のように腰を振りながら今日初めて出会ったその男は尋ねた。
「んむっ…らいじょうぶ、ろうせられもこないから…っ」
咥えながら喋ってやるとさらに興奮しきった様子で、「いいよぉっ…!静和くぅんっっ…外で現役DKにフェラチオされてるなんてっっ…!イクぅ…っ!!」と、俺の頭を両手で抑え激しく腰を打ち付けた。
ーフェラチオ嫌いなんだよな、飲まなきゃいけなくなるし。
男は恍惚の表情を浮かべ呆気なく果てると、冷静さを取り戻したのか近くにあった時計を見て、「あ、もう帰んなきゃ、嫁に怒られちゃう」などと言いながら10000円札をベンチに置いて足早に去っていった。
「毎度ありー」
フェラチオだけで万札とか超ラッキーじゃん。
まぁでもかなりキモかったし、次指名されたら断ろ。出会いは一期一会だからいいんだよな。
ベンチに深く腰をかけ空を見上げる。
あー、面白くないなぁ。
成績は常にトップだし、運動神経だって文句ない。
女は遊びに遊び尽くして、どの女に突っ込んで、どの女に私のモノになってくれと頼まれたかなんてもう全く覚えてないし。
男と遊ぶのも今となってはもう慣れた。
最初はただの興味本位で適当にホモの援交サイトに登録し、少し金を稼げればいいかな程度で男を抱いたり、逆もまた然りだったが…。
段々ノリノリになってガツガツやりまくってたら人気上昇。
いつの間にかサイトの看板を背負うまでになって下手したらその変のサラリーマンより稼いでるかもしれない。
というまでに完璧な俺はこのつまらない人生に退屈をしている。
家では共働きの両親を支えるため家事やバイトをこなしおまけに成績優秀のとても良くできた息子。
学校では何もかも卒なくこなす優等生で男女問わずにモテモテの超好青年。
みんな大概バカだよなぁ。
ほんとの俺には全く気づく様子もなく騙されちゃってさ。
このまま、つまんない人生歩んでくのかなぁ。
考えただけで憂鬱だ。
明日は何があったっけ。
あー、文化祭の準備か。
女がやたら群がってきたり男が一緒に盛り上がってこようとしたりで正直だるい。
めんどくさいから保健室でサボろうかな。
重たい腰を上げ公園を出ようとしたとき、大きな黒い影が俺の前に立ち尽くしていた。
目を凝らし、じっと見つめるとそれはクラスメイトの沖哉慧だった。
この俺を唯一、敵対視する不良紛いグループのメンバーで休み時間はいつも屋上でたむろったり、授業中は先生をからかったり、小学生並みの行為をしているアホな奴らだ。
まぁ、コイツは金魚の糞のようにソイツらのそばに居るだけで特にこれといったことはしてない、1番役に立たなさそうなカス。俺が一番嫌いなタイプだ。
黒髪で重ための前髪から長く黒光りしたたくさんのまつげが生えた目がさっきから何か言いたげに俺を見据えている。
言いたいことがあるなら言えよ、そう口を開きかけた瞬間、沖が先に口を開いた。
「さっきのやつって、売春?」
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