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皆川圭哉の恐怖2
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詠「お茶でも飲む?あ、座っていいよ」
氷鉋さんは棚からあさった紙コップを片手に「たしか隠し冷蔵庫っぽいのがあったんだけど…どこだろう。」とキョロキョロしながら生徒会長室を歩き回る。
隠し冷蔵庫ってなんだよ…。
棚のような場所にある小さな冷蔵庫を見つけると緑茶を紙コップに入れてくれた。
詠「ここに連れてきたのはさ、圭ちゃんの事を知りたいからお話したいなと思って。」
圭哉「あぁ、なるほど…。」
よかった、何かされるかと思った…
いや期待はしてねぇけど!!
詠「俺、友達から聞くまで圭ちゃんの名前も知らなかったし…。圭ちゃんだって俺の名前と顔と声とチンコくらいしか知らないでしょ?」
圭哉「んな顔で下品な事言うなよ…」
詠「てことで、質問攻めにするから答えてね?」
圭哉「わかった」
つくづく分かんねぇ人だな…(笑)
詠「今まで付き合った人は?」
圭哉「5。」
詠「え!意外と誠実…1度に5人と付き合ってそうなのに。
じゃあ次、童貞卒業はいつ?」
圭哉「確か高2。」
詠「嘘!?誠実~。小学5くらいだと思ってた。
次、好きなタイ…………」
ガタンッ
俺は笑顔を保ちながらピクピクと眉を寄せて椅子から立ち上がっていた。
当然だよな?俺って1度に5人と付き合ってて小学生で童貞卒業してるイメージってどんなだよ!ww
圭哉「氷鉋さんよぉ~……、一体俺にどんなイメージ持ってるのか知らねぇが、あんまり言われると傷つくからやめてくれねぇか…?」
詠「あれ、もしかして怒っちゃった?かーわい~」
圭哉「いくらなんでも、そんなイメージ持たれてるのは悲し………い…、」
詠「あれ、圭ちゃん?」
数秒前までは急に立ち上がったので始めはめまいが一瞬したものだと思っていたが、徐々に感覚が麻痺していく事に違和感を感じる。
瞼は重くなっていき、呂律が回らない。
ぐるぐるとした感覚に思わず椅子に倒れ込む。
詠「あぁ、やっと効いたんだ。即効性って書いてる割りには中々反応しないから焦っちゃった(笑)」
圭哉「な、なんで…、………てめ…っ」
詠「その目、本気で怒ってるよね(笑)怖ぁ…。
でも俺だって怒ってるんだよ?
圭ちゃんはもうちょっと年上に対する言葉の使い方ってもんを分かった方がいいからさ」
氷鉋さんは純粋に、自分の子どもを見るような目で微笑み、「可愛い…」と呟く。
そんな氷鉋さんを眺めている間にも瞼が閉じかけ、少しでも気を抜いたら意識が飛びそうだ。
そんな中で俺はコイツに対する怒りが頭を埋め尽くしていた。
この俺に一服盛るなんて大した度胸だな……後で絶対ぶん殴ってやる……
何より、相手の方が一枚上手なのが気に食わねぇ。
勝ち誇ったように見下ろしやがって…
俺は人から見下ろされたりすんのが嫌いなんだよ…!
圭哉「おま……っ、………………クソっ、この野郎……、」
詠「圭ちゃんって本気で怒ったらそんなに性格変わるんだ…。すっごく可愛いよ♡
それじゃ、もう少しの間、ゆっくり寝ててね?」
氷鉋さんはそれでも美しく微笑んだまま、手のひらで俺の目を覆う。
飲まされた何かの効果なのか、それとも煮えくりかえる怒りのせいなのか、全身が焼けるように熱くなるのを感じながら俺は目を閉じた。
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