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部活
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。。。
放課後になり、部活開始の時間になっても亜樹が部室に顔を出さないので僕は亜樹の教室へ顔を出した。誰もいない教室に亜樹の姿を見つけ、声をかけると亜樹は何故か気まずそうな顔をした。
「何してんだよ亜樹、早く準備しないと部活遅れるぞ」
「いや、俺今日部活休むからさ」
「え、だって今日記録会だから行かないと…」
「ごめん、今日は無理なんだ」
亜樹は軽く笑い、何食わぬ顔で僕の横を通り過ぎようとした。流石に今日ばかりは見逃せないので僕は亜樹の腕を掴んだ。
「ちょっと待てって。今日の記録会でないともう大会出れないよ、亜樹」
部員数が多い陸上部で、言わば校内代表予選である記録会の成績が今後の大会への出場の有無が左右されて来る。
前回の記録会にも亜樹は出ていなかった。
「いや、俺今日体調悪いんだって」
「食べ過ぎだって朝言ってた」
「だから、そうじゃなくて……」
「じゃあ何」
亜樹はあからさまに困った顔をして言葉を失うと、僕の手を振り払った。
「なんか最近しつこいよ、臨」
「待ってよ亜樹、話終わってない」
「話すことなんてないだろ」
「…じゃあその首の痣何」
触れちゃいけない話題だってわかっていたはずなのに、僕の口は勝手にその言葉を紡ぎ出した。
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