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しばらく2人とも黙って歩き、亜樹の家のすぐ近くの公園に寄った。ベンチに座らされ、項垂れる僕に亜樹はやっと声をかけた。
「臨が心配するようなこと、何もないから、本当に」
「……」
「大丈夫だから変に心配するなって」
「僕、そんなに信用ないかな…?確かにさっき、亜樹の嫌がることしちゃったし、もう信用なんてないかもしれないけど…」
「そうじゃないよ、そうじゃないんだ。それに…別に俺は嫌だなんて言ってないし」
嫌じゃ、ない…?もしかしたら。そんな淡い気持ちが僕の中をよぎった。今なら伝えられるかもしれない、受け入れてもらえるかもしれない。僕が亜樹のことがこんなにも心配な理由も全部。
「亜樹…、僕ふざけてあんなことしたんじゃないんだ。でも止まらなくて……、気持ち悪いかもしれないんだけど、その、僕はずっと亜樹のこと」
好きなんだ。
そう言おうとした瞬間、亜樹は僕の唇を塞いだ。
「ごめん」
「え…?」
呆気にとられる僕に亜樹は「ごめん」とだけ言うと1人で公園を出た。
公園横の道路に亜樹のお父さんの車が止まっていた。
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