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亜樹
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。。。
学校が終わり、食べ終えた空のお弁当箱を持って亜樹の家に再び向かった。
まだ亜樹のお父さんは帰ってきていないようで、車の姿はなかった。インターフォンを鳴らしても返事はない。
亜樹寝ちゃってるのかな、と思い庭に回り「あきー」と大きな声を出すとしばらくして二階の角部屋の窓がガラリと空いた。
「臨?」
「体調どう?てか玄関開けて」
「えっと、俺今ちょっと出られないから裏の勝手口から入ってよ」
亜樹に言われた通りに庭の裏に回ると勝手口があった。鍵はかかっておらず、お邪魔します、と言い僕は中に入った。
「へぇ、ここ台所に繋がってるのか」
キョロキョロと周りを見渡すと流しに大量の瓶が並べてあるのが目に入った。ラベルを読む限りではそれが利尿剤だと言うことがわかった。なんでこんなもの大量にあるんだ…?
「臨、わざわざ来てくれたの」
リビングから声がかかり、振り向くとパジャマ姿の亜樹が立っていた。
「うん、保護者会のプリントとか数学の課題とか色々持ってきた。あぁ、あと弁当貰ったから返しにきた」
「ありがと。
弁当?あぁ、俺の分。今日何入ってた?昼飯お粥しか食ってないから何か味の付いたもん食いたかった」
僕の差し出す弁当箱を受け取った亜樹の顔に違和感を覚えた。顔が腫れてる。
「亜樹、顔どうしたの」
「え?あぁ、冷やしてたんだけどなかなか引かないんだよね。そんなことよりなんか食おうよ、たしか貰い物のお菓子があった気が…」
誤魔化すようにそう言う亜樹に僕は「今日泊めてもらうから」と言った。
「亜樹のお父さん、夕飯ご馳走してくれるっていうからついでに泊めてもらおっかなって思って」と付け加えると亜樹の顔はみるみるうちに青くなって行く。
「帰れ…」
「え?」
「帰れよッ!!!!!」亜樹が金切り声をあげると、玄関の戸が開く音がした。
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