アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2
-
「亜樹、家の外まで声が響いているぞ……って、臨くんもう来てたんだね。いらっしゃい、夕飯までまだ時間があるからくつろいでいていいよ」
亜樹のお父さんは優しくそういうと二階へと上がって行った。
「…とにかくお前は帰れ。しばらくウチで飯食わない方がいい」
「何でそんなこと言うんだ?」
「何かあってからじゃ遅いんだぞ!」
「亜樹のその顔の傷の理由教えてくれたら帰るよ」
僕がそう言うと亜樹は苦虫を噛み潰したように顔を歪ませ、もう知らなねぇ、と言い残し二階へと上がって行ってしまった。
亜樹と入れ替わりに亜樹のお父さんがリビングに入り、笑顔で僕に話を始めた。
「今日は臨くん来てくれるって言うから楽しみで会社も少し早く帰ってきちゃったんだ、ロールキャベツは好きかい?今から作ると2時間は煮込めるね」
「はい、あ、何か手伝いますか」
「いいや大丈夫だよ、テレビでも見てて」
僕は、そう笑顔で言った亜樹のお父さんの買ってきた材料の袋の中に睡眠薬が入っていることを知る由もなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
19 / 26