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。。。
蒸し暑さに息苦しさを覚え、目が覚めた。
「…う」
「あぁ、良かった。睡眠薬の量間多かったかなって焦っちゃったよ臨くん」
亜樹のお父さんの声が聞こえる。でも姿が見えない。目を開けたのに暗闇のままだ。頭部が覆われている感覚、これは目隠し…?
さっきまで亜樹と、亜樹のお父さんとご飯食べてて、急な眠気がきて、たしかそのまま寝ちゃった…?あれ、僕何してるんだこんなところで。
「やめろよぉオッッツ!やめろッ!くそッ!てめぇふざけんなッ!!!!」
「亜樹?」
亜樹の金切り声が耳に響く。
「そこにいるの?亜樹?ていうか、なんか僕動けないんだけど…」
手足が後ろで固定されていて動かない。亜樹の泣き叫ぶ声と時々物が落ちる音が聞こえる。状況が理解できなくてただ呆然としていると、チクッと腕に小さな痛みが走った。
「った」
「痛かったかな?ごめんね、でもこれ打てば手とか足とか自由にしてあげられるから」
針が抜かれる感覚があった後だれかに頭を撫でられた。そんな中でも亜樹の声が聞こえる。亜樹は何処にいるんだ?
「あぁ、目見えないと不安かな?これ外すね」
そう言って目隠しが外され、視界が晴れると目の前に亜樹の姿と亜樹のお父さんの姿があった。
「くそじじぃ!!臨に触るんじゃねぇぞッッやめろッやめろってッ!!!!」
涙で顔をぐしゃぐしゃにしながらそう叫び続ける亜樹を、亜樹のお父さんは一暼すると溜息をついた。
「はぁ、亜樹。そんな品のない言葉遣い辞めなさい。私はそういう風に育てた覚えはないよ」
そう言って、しゃがみこんだ亜樹の腹を蹴った。
「……えっ」
亜樹のお父さんは、思わず声を出した僕に振り返ると「みっともないところ見せてしまったね。大丈夫、良い子にしていれば臨くんにはそんな事しないよ。良い子にしてたらね。」といつも通りの優しい笑顔で言った。
「あ……えっと」
「そろそろ手錠も足枷も外すね、傷になってないといいけど…きつくなかった?」
「何を………」
そう言って亜樹のお父さんは僕にされた手錠も足枷も外した。手足が楽になる感覚がして、でもその分力が入らなかった。
「筋弛緩剤は危ないからあまり使いたくないんだけどやむを得ないよね。あぁ、あと私のことは亜樹のお父さん、じゃなくて春さんってちゃんと名前で呼んでね」
「は、はぁ……?何言って……」
目の前では亜樹が腹を抑えて咽せている。亜樹のお父さんは僕のことを嬉しそうに見つめている。なんなんだこれは。何が起こって…?
視線を部屋に移すと、僕の写真が壁一面に貼られているのが目に入った。
登校中の写真や授業を受ける写真、着替え中の写真や家の中で食事している写真、風呂に入っている写真までもがあった。
いずれも視線は合っておらずどう見ても盗撮のものだった。
その僕の視線に気づいた亜樹のお父さんは「よく撮れてるだろう?おかげで私のカメラの腕が上がっちゃったよ」と照れながら言った。
「よく見てごらん」
僕の肩に手を置いて抱き寄せ、写真を1枚1枚指差す。
「あの写真は先月撮ったやつなんだ、部屋で亜樹って言いながらオナニーしてたよね?イくときの顔凄い可愛いかったから貼っちゃったよ。
こっちは臨くんが胃腸炎になっちゃって下痢が止まらなくなっちゃったときのだね。トイレで苦しそうにしてるのが辛そうで可哀想で愛おしかったなぁ」
「な、に…言って、……?」
写真の説明を1枚1枚丁寧にされている時に、机の上に立ててある写真立てに見覚えのある顔が写っていて思考が止まった。
間違いなく、母さんだ。
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