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「臨はいい子だね。いい子は好きだよ。」
そう言って頭を撫でる春さんの手は大きくて優しかった。
「臨は好きなだけ私と一緒に此処に居られるからね、嬉しいだろう?仕事も有給もらったから、朝起きて眠ってまた目が覚めてもずっとずっと一緒に居られるんだよ。」
「あ…………の」
「なんだい?何か欲しいものがあったら何でも言うんだよ。私に出来ることなら何でもしてあげるからね」
「あの、亜紀の手当てを…しないと」
「亜紀?あぁ、亜紀。すまない、痛かったかい?」
春さんは亜紀の頭をそっと撫でると、少し切なそうな顔をした。
「亜紀、手当てをしてあげるから来なさい。歩けるかい?肩を貸そう」
そう言って亜樹は春さんに抱えられてよろよろとした足取りで部屋を出た。
「亜樹……」
どうしてこんなことになってしまったんだろう。僕は結局亜樹を助けるどころか逆に僕のせいで…。
ごめん、小さく僕はそう呟いた
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