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金髪野郎は4.5発殴ったら意識を失った。
こんな奴に俺はやられてたなんて思うとすっげえ死にたい気持ちになる。
それよりも、
「大丈夫か?」
目の焦点が定まっていない虎汰郎に問いかける。
「あ、ませさ…ん」
苦しそうに俺の名前を言う。
「まってろ。無理するな。」
机の上に置いてあった鞄を取り、虎汰郎の腕を俺の肩にかけおぶる。
軽いな。
「俺の家まで我慢な」
いつもよりも優しい声をかけ、歩き出す。
まるで昨日の逆だな。
夕焼けが綺麗な時間帯。
背中に温もりを感じながら帰った。
虎汰郎がこんなに怪我をしているのに嬉しがっているのはおかしいだろうか。
「ありがとな」
届いているかは分からないけどはっきりと、聞こえるように。
昨日とは別の意味を込めて。
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