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虎汰郎side
「終わったぞ。」
最後に右頬に貼って終わる。
「ありがとうございます」
いたるところが痛む身体を動かしながら言う。
「で、なんでこんな無茶をした」
その言葉に俺は固まる。
やっぱ言わなきゃだよなぁ。
「一発どうしても殴りたかった…からです…」
そっぽを向いて言う。
「で、返り討ちと」
「わざわざそう言わなくても…。で、でも一発はかましてやりましたよ!」
「一発だけだろ」
「でも…」
「無茶するな。心配するから」
間瀬さんが珍しくまっすぐな目をして俺に言う。
「…はい」
その目に吸い込まれるようにおれは頷いた。
「じゃ、これ置いてくるから」
救急箱を持って立つ。
にしても俺、弱いなぁ。
すぐやられて情けない。
「はぁ」
これじゃ格好がつかない。
横目で間瀬さんを見る。
喧嘩じゃ勝てないから喧嘩では守れない。
違う形でも間瀬さんを守ってやりたいし助けてやりたい。
「間瀬さん、ご飯作ります」
些細なことでも間瀬さんの助けになるなら。
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