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「だから俺、屋上好きなんです。」
ベットにお互い腰掛けて、虎汰郎の話を聞いていた。
どこか遠い目をしながらも優しい表情の虎汰郎が言う。
「間瀬さんは屋上好きですか?」
「さぁ、少なくとも嫌いではない。」
「そうですか」
ニコッとあいまいな笑顔を向ける。
そのまま虎汰郎は視線を外さず俺を見る。
「どうした?」
「や、あの、えっと…」
言いにくそうに言葉を詰まらせる。
しばらくの沈黙が流れた後、虎汰郎の息をのむ音が聞こえた。
「俺、間瀬さんのこと………好きです」
顔を赤らめながらも目線を合わせて真剣な表情で。
「へっ、……」
思わず変な声が出てしまう。
言葉がゆっくりと整理されていくほど俺の顔もどんどん赤くなる。
虎汰郎が俺を好き?
嘘だろ?
でもだって
「罰ゲームじゃないのか?」
「えっ?」
「罰ゲームで告白したんだろ?だってお前が「ち、違います!!」
「…違うのか?」
「は、はい」
俺の勘違いだったのか?
じゃあ本当に…
「俺のこと好き?」
「好きですよ」
そっか。
嬉しくて頰が緩む。
「間瀬さんは?」
「俺も、好き。」
「本当…ですか?」
「ん」
肯定の頷きをする。
「よかったぁ。引かれるかと。」
虎汰郎の笑顔に胸がチクっとする。
「虎汰郎。キスしたい。」
「ふぇ!?」
「ダメか?」
「ダメ…じゃないです」
「ん」
俺たちは触れるだけのキスをした。
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