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見えなかった未来
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りっちゃんとお店で会う回数も増え、楽しみになってきた頃、その日は酷く荒れた天気だった。
予約してくれていたからキャンセルされるかと思った。
ちょうどりっちゃんが個室に来たと同時に雷がなり、小さな悲鳴をあげながらそのまま飛び付くようにりっちゃんに抱きつく。
初めてりっちゃんに触ったと同時に嫌がられたらと慌てて離れたら、りっちゃんはそのままでいいと言ってくれた。
正直、りっちゃんに惚れていた気がする。
BL漫画なら確実にこの人と結ばれるようにしたというくらいに。
でも実際の恋は甘くはなく、りっちゃんとは友達以上にはならなかった。
ノンケだって知っていたし、彼女も何人か紹介してもらったことだってある。
「りっちゃんって会ったときから不思議な人だったよね」
雷の鳴る中、俺が呟けばりっちゃんは「あ?」と不服そうに聞き直してきた。
「個室コースの料金で俺とお喋りしたり、雷怖がった時は引き寄せてくれたり。でもノンケのままだし」
「…漫画みたいにそうそうホモになるかよ」
「いやいやりっちゃんそうは言いますけどね、雷怖がってる小心者がイケメンの友達にそのまま抱きついていていいってイケボで言われたら勘違いするよ!?」
この状態で未だに話を聞いてくれている。
半分くらいテレビを見ながらだけど…。
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