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chapter Ⅲ
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side 生徒会室
場を支配しているのは沈黙。
無言のまま、視線はパソコンの画面にくぎ付けだった。
淡々と増えていく数字。
こころなしかその顔色が悪いのは当然といえば当然だった。
なにしろ、それぞれ名の下に表示されている数字によって
自分が死ぬかもしれないのだ。
だが一人だけ、この状況下で楽しそうに笑う人物がいた。
否、それは嘲笑だったかもしれない。
3,2,1…0
画面に浮かんでいたカウントダウン表示が消え、代わりに集計中の文字が現れた。
この集計が終了したら、誰かが死ぬ。
ゲームの、結果次第で。
無意識の内に息を止めていた彼らは
その結果に呆然とした。
「あらら、全員1位だねえ。
おめでとうみんな」
真っ先に口を開いた男は、ほかの四人へ
嬉しそうに声を掛けた。
当然、彼らは
「おい、ふざけてる場合じゃねぇぞ」
「薫、本気で言っているのですか」
「「かおるん、流石にふざけてる場合じゃ
なくない?」」
怒りを彼に向けた。
がしかし、彼はそれでもその笑みを控える
ことはしなかった。
「もちろん本気だよ?やっと君たちを、
お前らを、消せるんだから」
「「っっ」」
笑みとは裏腹に、剣呑さを宿す瞳を見れば彼が本気であるのは聞き返すまでも
なかった。ここでようやく、四人は
”何かがおかしい”と感じ始めた。
こいつは薫じゃない、と。
「お前は…」
「最後まで気づかなかったなぁ、
お馬鹿さん達」
立ち上がった彼は、ゆっくりとその右手を、手中のソレを四人へと向けた。
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