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伊宮の交流関係その2
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青山くんはこの高校に入学するために、上京してきた田舎から来た子だ。方言というか訛りが強く何を言ってるか俺には全く聞き取れない。理解もできない。
しかし、なぜか伊宮は彼と普通に会話をしている。なぜなんだ、伊宮。
だから俺はいつも伊宮と青山くんの会話には入れずそばで聞いているしかない。
青山くん自身、自分の訛りが強いことは知ってるので普通に会話する時は訛りが一切ないためまったくもって問題ない。青山くんと普通に俺だって会話はできる。
まぁ、たまに自分で気付かないうちに訛りや方言を使ってしまうことがあるみたいだけど…
青山くんはテンションMAXになると、何を言ってるかわからなくなる。
伊宮と青山くんが会話するときはたいてい新作の小説などの話だから二人ともテンションが高い。
なのに会話できる伊宮。
1年生の頃に同じクラスで、掃除のときのことだ。
青山くんが俺に「ゴミを”なげてきて”」と言ってきた。だから俺は青山くんに向かってゴミを投げようとしたら青山くんに止められた。
「え?ゴミ投げるんじゃないの??」
と彼に聞いたら
「なげるけどなんで僕に投げるの?!」
と言われた。
「???」
俺達二人の頭の上にはたくさんのはてなマーク。
青山くんの言っていたゴミを”なげる”とはそのまま投げると言う意味ではなく、ゴミを”捨てる”と言う意味だった。
方言って、難しい……
また、家庭科の授業で餃子を作ったときだ。
うちの高校は男子校のため、口が臭くなる食べ物でも全く気にしない。
女子がいないからな!!!
それで、餃子の中身を作ったときに、具をかき混ぜる作業を行う。青山くんに具が入ったボールを渡され、
「それ”かます”から。」
と言われた。
またまた、二人の頭の上にははてなマークがたくさん。
かます??かますってなんだよ??
魚??餃子に魚って入るっけ??
青山くんの言う”かます”とは”かき混ぜる”と言う意味だった。
……。
わからないから?!
ねぇ!わかるわけないよね??
別に方言がダメなわけじゃないけどさ、なんとなく意味がわかる方言ってあるじゃん??
あー、この人こんな事言ってるのかなー?っていう感じ。
青山くんの方言は意味がわからない!
頭の中?????????????????
ばっかりだよ!
いい子なんだよ?青山くんは。
わかるけど、わかるけどね!
会話が難しい…!
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