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ハルの決意②
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あの夜。
ハルが桜先輩に泣きついた夜。
桜先輩にユウトのことを諦めるのかと問われて、ハルは自分の気持ちと向き合った。
「先輩、オレ…諦めたくない。オレがアイツを幸せにしたい」
「うん」
「でもオレ…全然ガキで、…相手にされないんです」
「大人になりたい?」
「もちろん!」
「大人のなり方教えてあげようか」
「え…?」
「キスの仕方、とか…セックスの仕方とか、ね」
「セ…っ!?」
「ははは、ごめん。からかっただけ」
ハルは顔を真っ赤にして桜先輩の言葉に驚いた。
「でも、…今のオレはユウトにそんなことできない」
あんな風に。
ハルの脳裏には花火大会の夜に九条がユウトを抱擁する姿がよぎっていた。
「大人に、なりたい…です」
「そっか。それじゃあまたここにおいで。次にここで会ったらそのときに教えてあげる。冗談じゃないから、ちゃんと考えておいで」
そうしてその夜は桜先輩と別れた。
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