アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
女装 4
-
うっ。
わずかな身動ぎが、今の俺には命取り。
結局必死の思いで自分で入れてきたローターは、当然いいところに当たらないようにしてはあるものの、ちょっとの身動きでどんな刺激をもたらすか分かったものじゃない。
「あぅぅ…こ、れは、ルート…」
「…そこは平方完成です」
「っ、あッ…はい、こう、です…か…ンッ」
集中、集中。
後ろの違和感は無視。
ヒラヒラするスカートも、モゾモゾと湧き上がる変な感覚も。
「よろしいでしょう」
「ほっ…はぁぁっ」
終わったー!
最後の1問をなんとか解き終わり、俺は大きく息を吐き出した。
「後半は頑張りましたね」
えぇそりゃもう!
なにせ、テーブルの片隅には、バッチリ物差しが置かれたままで。
「本日はこれまでにいたしましょう。次回はこちらで」
「はい…」
貼りまくられる付箋の多さにはもう慣れた。
半ば諦めの境地でそれを眺めて、そっと教科書を脇によけた。
「はぅぅ…」
空いたスペースにパタンと突っ伏した頭。
今日はもう、真鍋を見送る気力はない。
鞄に荷物を詰め、立ち上がった真鍋の気配を感じる。
「それでは失礼します。あぁ、1つ言い忘れましたが、ソレ、会長がお帰りになるまで、くれぐれもお出しになりませんよう。では」
「えっ!」
ガバッと上げてしまった頭の先に、優雅に丁寧にお辞儀をする真鍋の姿があった。
「ソレって、コレ?って、えぇっ?!」
嘘でしょ…。
火宮が帰るまでって、まだゆうに3時間はある。
残業があって遅くなればもっとだ。
「苛めだー」
もうお仕置きなんか通り越してる…と思いながらも、すでに素早く去っていった真鍋に届く文句もなく、俺は女装に加えてローター入りという最悪なオプション付きで、1人、最低な時間を過ごすことになった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
4 / 233