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リクエスト④ ご機嫌ナナメ 8
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「あっ、あっ、あーっ!」
またイッた。
ビクビクと痙攣する身体が、快楽の余韻を長く引きずった。
あれから結局、急にスピードアップした車に揺られ、今日のデート用に予約されていたらしい、ラグジュアリーホテルに連れて来られた。
せっかくの綺麗な夜景もなんのその、いきなり寝室に連れ込まれ、ベッドに沈んですでに何十分か。
手早くリングとローターを外され、媚薬のせいですでにトロトロになっていた後孔に、慣らす手間もなく欲しかった熱が与えられた。
「あぁっ、また、またっ…」
もうすでに何度もイッているのに。
どれだけ持続性のある薬を含まされたのか。
イッてもイッても高まる熱に、いい加減頭がおかしくなりそうだ。
「ふっ、好きなだけイけ。可愛いぞ、翼」
「ばかっ、やぁっ、やだそこ。またイッちゃうーっ!」
弱い箇所ばかりを狙って責められ、俺の中心からは、かなり薄くなった白濁がパタパタと滴り落ちた。
「クッ…」
あぁ2度目。
ぎゅっと寄せられた眉が、ふわりと緩んで穏やかな笑みに変わる。
大好きな、大好きな火宮のイキ顔。
さっき1回イッたのに続いて、また吐き出された熱を感じて嬉しくなる。
「ねっ、火宮さっ…」
「なんだ」
「好き…」
伸ばした手は、サラリと火宮の髪の中に埋もれ、グイと引き寄せた顔が近づく。
「好きです…」
あぁこの髪の感触も気持ちがいいな。
しっとりと塞がれる唇は、馴染んだ甘さで心地いい。
「ククッ、限界か」
「んっ、好き…。ねぇ、また埋め合わせ、に…ちゃんと、デート…して、くださ…」
お仕置きなしで。
甘い楽しいデートをしましょ?
へにゃりと緩んだ俺の顔が、火宮の漆黒の瞳に映っている。
「ふっ、おまえが望むままに」
「ふふ、約束、です、よ…」
ゆびきりげんまん、と差し出した手は、上げているのが限界で、パタッとシーツに落ちてしまった。
「あぁ、約束だ」
優しく微笑んだ火宮の顔が、俺の胸元に消えた。
見えなくなったその顔が、ちゅっ、と胸元に唇を触れさせて、チクリと小さな痛みを残した。
「あ、んっ…」
「約束の印だ」
「も、ばか…」
その甘い声。
甘い顔。
蜂蜜よりも、シロップよりも、甘くてトロトロの優しい微笑み。
きっと他の誰も知らない。
俺だけに向けられる、俺の特権。
この腕の中は俺の特等席。
「だいすき…」
スゥッと遠ざかる、意識の消失の予感。
逆らうことなくその心地よさに身を任せ、瞼が重く閉じていく。
「クッ、おまえはどれだけ俺を魅了したら気が済むんだ」
ズルッと抜けていく火宮の楔がちょっと寂しいな、と思ったのは夢の中か。
「ッ!おまえは。無意識で締めるな…」
淫乱、と囁く声は、やっぱり嫌いになれない、火宮の意地悪でサディスティックな低音で、うっとりと夢の波間に意識が揺蕩った。
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