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嫌いな相棒
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中也side
「おいッ!!太宰!!」
「ん〜中也うるさいよ〜?」
「早く起きろ!!部下達が待ってんだろーが!!」
しぶしぶ太宰はベッドから起き上がって服に着替える。
ったく…なんでコイツは俺から言われないと起きないんだよ…!!
実は言うと昨日……
「悪いんだけど、部下達の面倒を少しだけ太宰君と2人で見ていてくれないかな?」
「俺達が…ですか…?」
「これは命令だよ?」
「……わかりました……失礼します。」
ということで…俺達は部下の面倒を見ることになった。
太宰はまだ眠いのか目をパチパチさせてたまに寝てしまいそうになっている。
なんだかそんな太宰が可笑しくてつい不覚にもクスッと笑ってしまう。
すると部下達がザワザワとしたから俺はギロッと睨んで稽古を続けさせた。
「結構…上達してきたみたいだな。さ、俺と殺りたい奴はいるか?勿論こっちは手加減しねぇぞ。異能力は使わないけど。」
「私がしてもいいかい?」
「太宰……それだとこいつらのためになんねぇだろうが…」
「中也のケチ〜」と横で言っている太宰は放っておいて俺と身長差が激しい奴が目の前に来た。「宜しくお願いします」と礼儀正しい挨拶をしてそいつは構える。
構え方は充分だな。
次は攻防だな……
するとそいつは素早い動きで俺の背後を取る。
へぇ…なかなかやるじゃん?
でも俺にかなうには100年早いかもな〜
俺は攻撃を避けてそいつの首元にあらかじめ持っておいたナイフを突きつける。
後わずか動いたら切れる。ぐらいの距離だ。
男は「参りました」と一言いって俺の手を強く握りしめる。
何だこいつ。
なんか可笑しいぞ…と不審に思いながら俺は「おう」と返事をする。
するとそいつは稽古場から出ていってどこかに行ってしまった。
ネチョッ
そんな音が俺の耳には鮮明に聞こえた。
周りもその音を聞いてシーンとなる。
俺の手には何かベタベタしたものが付いていた。
透明で透き通っているが少しピンクが混じっている。
すると何故か体がドクンッと脈を打った。
な…んだ…これっ……
俺は床に膝をつけてへたり込んでしまう。
太宰はこっちをチラッと見て「どうしたの?」と言う顔をしている。
ハ…ッ…ハッ…ッ…
息がしにくい。
体が熱い。
太宰…っ……
「太宰…っ……たす……けてっ……俺っ…おか…しっ…」
「中也!?!?」
「頭…ふらふら…するっ…っん…!」
本当はコイツには助けを求めたくなかった。
毎日嫌いだと言っている相棒に対してこんなことをさせたくなかったからだ。
でも今は太宰に助けを求めるしかなかった。
部下の前でこんなことになっているなんて情けなさすぎて笑いしか出なかった。
「中也。私の部屋に行こう。」
「太…宰…………」
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