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不思議な後輩 4
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昨日の出来事を思い出し硝子は思わず一歩後ろに下がった。
しかし自分の上履きは彼の手の中にあるので
どうにかして返してもらわねばならない。
「...あの..それ」
「昨日はすみませんでした!!!」
恭介は応援団のような声を出し
凄まじい勢いで頭を下げてきた。
ひっ、と思わず息を飲む。
幸い硝子がもたもたしていたせいで始業のベルはとっくに鳴り
他に生徒はいなかったが、逆を言えばしんと静まり返った玄関内は2人きりで少し恐ろしかった。
「本当は、キスだけ、
するつもりだったんですけど、とめらんなくて
俺、ひどいことを....でも、
俺は先輩を傷付けようと思ったわけではないんです..
信じてもらえないかもしれないけど...でも、俺」
恭介が弱々しい声で呟き、
硝子はようやくふうと息を吐いて落ち着く努力をした。
「....あの、うわばき..」
「俺、雛瀬先輩の事が好きなんです...!」
「かえして....」
キッと顔を上げた恭介はいやに真面目な顔をしていた。
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