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サニー・レイン 6
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ひやりと、全身から血の引くような感覚を覚えた。
そうこうしている間に恭介に腕を掴まれてしまい、
硝子は思わず渾身の力で抵抗しベッドから立ち上がった。
恭介は驚いたように目を見張り、
硝子はしまったと思いながらも後に引けずずるずるとドアへと後退りしていく。
「....、先輩?」
「...すみません....、あの俺...大丈夫です..から」
それだけを呟くと、追いかけてこられそうな恐怖感を覚え硝子は保健室から飛び出した。
「ちょ....っ、雛瀬先輩!?」
恭介の声が聞こえたが
振り返ることも出来ず、ひたすら走り続けて
自分でもこんな力があったのかというほどであったが、
教室まで急いで戻ると机に突っ伏した。
「...はぁー...っ、はぁ....」
教室の喧騒より雨の音より
呼吸の音と心臓の脈打つ音が大きく煩い。
それよりも、脳に響くのは...。
硝子は必死に、恭介の声を消そうとした。
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