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放課後時代 1
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そして放課後、いつもならさっさと帰る所だが茶々に連れられ図書室へやって来てしまった。
相変わらず人がいない図書室はしーんとしていたが
茶々は気にすることなく机の上に紙を広げた。
6人がけの机の一番端に座らされた硝子は呆然と机の上を見つめる。
「これが原稿。で、この枠の中にこれ、
こっちはこれ...ってカンジ?」
茶々に指示を出され硝子は少し考えて頷いた。
しかしなんだかとても重要なことを任されてしまったようで今すぐ逃げ出したい気持ちにとらわれてしまう。
「一回シャーペンで下書きして上からなぞって貼るか、
そうしよう」
茶々は一人でぶつぶつ言いながらせっせと動いている。
やがて紙と原稿をよこされ、硝子は仕方なく書いて見ることにした。
自分などの文字でいいのか、
そしてこれがどう言う使われ方をするのか謎であったが
一生懸命な茶々を見ていると今更逃げるわけにもいかず。
「..赤川さん..今まで全部一人で書いてたの?」
「んーまぁ。おかげで読者ゼロ?ていうか茶々でいいよー」
彼はそういってどこか呆れたように笑った。
写真も撮って記事も考えて自分で書くなんて相当大変だったに違いない。
感心しながらも硝子はペンを進めた。
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