アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
図書室の女神 3
-
「えーっとあなたは...雛瀬君?しょうこ...?」
「あ、あの.....ガラス...です...」
名札を読み上げられ硝子は恥ずかしくなりながら
か細い声で答えた。
正しく読んでもらえないのは毎度のことであるのだが
そもそも呼ばれる機会がないので、申し訳ないような気持ちになってしまう。
初対面で、もしくは会わずして女か男かも、なんと読むのかも相手を惑わせてしまうだなんて
自分で選んだことではないにしろ、なんて自分は人に迷惑をかけてしまうのだろうと思ってしまう。
「へえー。ガラス君か!おしゃれな名前ね」
しかし青年はそう言って微笑んだ。
おしゃれ?
「お疲れ様です雛瀬先輩」
不意に後ろから声をかけられ硝子は振り返った。
いつの間に入ってきたのか恭介が不機嫌そうな顔で立っている。
彼はなぜか皿をウェイターのように持っていた。
「あら伊積君珍しいわね」
「環ちゃんこそなんでいるわけ..」
「だって図書室のせんせーだもーん。」
二人は顔馴染みらしかった。
硝子が戸惑っていると恭介はいつもの、
硝子の隣の席に腰をおろす。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
84 / 229