アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
4
-
綾人は愛されずに生きてきた。
αとΩの間に生まれたαとβ。綾人はβだった。
弟の小瀬 涼(りょう)は期待されていた、希少なα。
ただの凡人のβとは能力の差がありすぎる。そんな綾人は周りから期待されず、いつもαである涼と比べられていた。
何度か恋をした。何人かの女子とも付き合った。
でもいつも上手くいかない。一度好きになるととことん好きになってしまう性格の綾人はしつこい。と言われる。そして、皆弟の涼を好きになった。
綾人は人から愛されることを、人の温もりを知らない。
◆ ◆ ◆
今日は再検査の日一週間前だった。
今日は体調が優れない。体が熱くてだるい。
何とか放課後まで耐えたが限界だった。誰もいない教室の床に座り込んだ。
(ゆ、う…優に会いたい。)
スマホを取り出し、メールを送った。
廊下で誰かが歩いてくる音がする。
「でさー、まじありえないんだよ。」
「たしかに。…ん?なんか、甘い匂いしね?」
「Ωか…?発情期のΩなんて、レアすぎだろ。」
(やっぱり俺はΩなのか…αでも、βでもない。社会的地位が最も低いΩ…。)
ゆっくりとこちらに近づいてくる。怖くて、手足が震える。
「いや、お前βじゃねーのかよ。」
「っ…。強くすぎだろ。絶対中に出すなよ。」
「わかってるって。」
綾人は抵抗しようとするが、力が全く入らない。
(はやく…早く来いよ!優!)
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
5 / 91