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診断結果はΩだった。
だろな。そう心の中で呟いた。
嫌という程思い知らされた。思い出すだけで泣きそうになる。
「綾人…」
「なんだよ…もう、怒ってないって言ってるだろ。」
結局、あのことは許した。優が来てくれなかったら、綾人はあのまま犯されていて、αがΩのフェロモンに逆らうのはどれほど大変か身をもって知ったからだった。
「ごめんね…次はちゃんと守るから…」
「気にするなって…別に嫌じゃなかった。ただ、怖かった。俺が放ってるフェロモンでαの優が俺のことを襲おうとしてるんだって感じた時、あぁ、本当に俺はΩなんだっておもって…Ωだっていう事実を受け入れるのが怖かっただけなんだ…」
あの時あんなに抵抗してしまって、優を傷つけてしまったことを気にしていた。ちゃんと言えばよかったと。でも、言ったところであの時の優には意味がなかったと思う。
「だから、気にしなくていい。」
「うん…」
◆ ◆ ◆
学校に行くと綾人がΩだったという噂が広まっていた。元々友達が少ない綾人だったが、色んな人から声をかけられた。
でも、聞かれることはいつも同じだった。
お前がΩって本当か?
そればかりで学校に行くのが嫌になりそうだった。
だけど、綾人は耐えながら学校に通い続けた。
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