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「おい、一回戦勝ったぞ!」
「マジで?!流石。次はどこだ?」
「先月のあの強豪校。」
それを聞いて先月の試合が蘇る。
「大丈夫、勝てるよ。」
「そうだよな。よし、頑張る。」
二回戦目が始まる前で、席で待つことにした。
さっきから三人のうち二人が綾人に冷たい気がした。
「だよなー。これマジで上手いんだよ。食べる?」
「いや、要らない。試合まであと少しだし。」
「そっか。あ、これ食べる。俺も飲み物買ってこよ。」
綾人だけには何も言われなかった。
「あ、俺のも買ってきてくれない?」
目も合わせようとしてくれない。完全に無視された。
泣きそうになったが防止を深くかぶり、耐えた。
三人が席から離れコートに向かった。
感づいたペアの先輩がそっと優しく声をかけてくれた。
「大丈夫か?あいつ酷いな。なんかあったらちゃんと言え?言いづらいかもしれないけど相談くらいならのってやるから。」
綾人は、泣いてしまった。
(だめだ。泣き止まないと。こうやって先輩と話して、泣いてるところを見られたら絶対に裏でグチグチ言われる。)
あの三人と三ヶ月ともにして気づいたのは愚痴が酷いこと。
表では言う勇気がないのに、裏ではずっと愚痴や悪口を言う。
それを知っていた綾人は、何とか涙をこらえて、笑った。
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