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「綾人?そんなに走ってどうしたの?」
「何でもない。早く、帰るぞ。」
「ごめん。まだ終わってないんだ。」
心の中でまたかと思い、仕方なく一人で帰った。
帰りながら、考えた。なぜ、小宮が綾人を好きなのか。
その前に、自分の発言を思い出し、恥ずかしくなった。
『優が好き。』
無意識に発した言葉。
ここ数日の胸の痛みはもしかしたら、優のことが好きだから。そこから来ているのかもしれないと思った。
「あほか。そんなことあるわけない…。」
少し歩く速度を速くした。
「っ…あ、、すみません。だいじょ…」
「うん、だいじょう、、ぶ…って綾人君!」
最悪だ。ぶつかった相手は小宮だった。
「綾人君、お願いだから話聞いてくれない?」
「いいです。早くうちに帰りたいんで。先輩もこんなΩに構ってないで運命の番でも探したらどうですか?」
いつもならしてこい小宮だが、何故か急に足を止めた。
「綾人君はさ、運命を番とか信じるの?…いや、やっぱり何でもない。」
悲しそうな顔をし、項を手で覆うようにして綾人の横を通った。
気づいたら小宮の腕を掴んでいた。
「ん?何?」
「あ、いや…その話、聞かせてくれませんか?」
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