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一ヶ月は経ったろうか。無事に骨はくっつき、リハビリに入った。
筋肉は落ちていて、左足は細くなっていた。
「筋トレしながら歩く練習もしよう?」
「うん。」
前よりは頼ってくれるようになったような気がする。
一歩一歩ゆっくりと前に進んでいく。
右足、左足…右足、左足…。
途中倒れそうになりながらも、踏ん張って堪えた。
なるべく手は出さないようにした。
綾人が助けを求める時だけと自分の中で決めたからだ。
「疲れた。助けて。」
疲れて、助けを呼んだ。
綾人の近くに車椅子を持っていく。
「ふはー。大丈夫かな。治るよね?」
「大丈夫。治るよ。あと一ヶ月すればまた滑れる。」
そう言うと綾人は嬉しそうな顔をした。
早く滑りたいのだろう。
本当に大好きなんだなと思った。
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