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段々ぼーっとしてるだけじゃなくて、部屋にこもったり、避けられているような気がした。
「綾人君!」
ひとり廊下を歩いていると声をかけられた。
「先輩…」
「どうしたの?ひとりだし暗いし。なんかあった?」
「何もないです。」
その場を去ろうとしたら腕を掴まれた。
「何も無いって顔してない。俺でよければ話聞くよ?俺の話聞いてくれたし。」
その優しさに触れていいのかわからなかったけど、他に頼れる人なんていないので全てを話した。
最後まで口を出さずに、聞いてくれた。
「それでそんなに暗いのか…」
「はい…不安で。今までに喧嘩したことはあるけれど、無視なんてされたことないし…。」
そっと背中をさすってくれた。
それが酷く心地よかった。
「話しかけてもダメなの?」
「ごめん。後でにしてとか。今忙しいとか。そういう感じで全く話聞いてくれなくって。」
「そっか。もう少し様子みてみよう。もしかしたらなにか話してくれるかもしれないし。」
頷くことしか出来なかった。
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