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綾人が写っている写真もあったが、黒く塗りつぶされているか、刃物のようなもので跡形もなくボロボロに切られている。
恐怖で四肢が震え立っていられなかった。
ひらりと一枚の写真が落ちた。
裏には大きく、乱暴な字で『番になるな』と書いてあった。
「綾人…!なんで、」
「ゆ、う…なに、これ…」
「見るな!」
手に持っていた写真を取り上げられる。
机の上にあった写真、手に持っていた写真。優はすべての写真を隠した。
「二度と見るな…!これは見てないことにしろ!」
「あっ…ごめんなさい、ごめんなさい。見ないから…見てないから…」
涙が次から次へと頬を伝った。
「ごめん。怒鳴ってごめんね。大丈夫。いつかちゃんと話すから。立てる?」
迷惑をかけないようにと、立ち上がろうとするが震えていて立てない。
軽々と抱き抱えられ、そのままソファに降ろされた。
いつも通りの優しい優。
そっと頭を撫でてくれる。
「ごめんね。」
それだけを残し、また部屋にこもってしまった。
綾人を一人部屋に残して。
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