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隣のクラスの神城くん
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「…うっ、うぅ…はぁはぁ…っ…て…。」
俺はゆっくり目を開ける。
見覚えのある天井に淡いカーテン。
独特な匂い。
「大丈夫…ですか?」
柔らかいその声に現実だとわかる。
しっかりと握られた温もりを感じる手。
さっきの光景が自分の見ていた夢だとわかりほっとする。
「…大丈夫。」
夢ほど痛くないことに落ち着きを取り戻す。
柔らかい声の主は神城だ。
「…僕のせいで……。」
神城はまた自分を責めている。
俺は神城の手をぎゅっと握り返す。
「お前のせいじゃないよ。」
とにかく安心して欲しかった。
神城はきゅっと口を結んでいる。
「大丈夫。神城は悪くない。」
俺の不注意だからと小さく言う。
また神城の瞳が揺れた。
「そんなに自分を責めるな…俺は大丈夫だから。」
何度伝えても神城はぐっと涙を堪えているだけで何も言わなかった。
胸が痛い。
そんな顔するな。
「笑って……。」
俺はできるだけ優しく神城に触れる。
神城は俺の声に1度目を閉じ、深呼吸した。
そしてゆっくり目を開け、微笑むように小さく笑った。
「…っ。」
俺は自分の鼓動が速くなるのがわかった。
自分の鼓動を隠すように、俺は神城の唇に自分の唇を重ねていた。
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