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隣のクラスの神崎くん
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高1の夏。
僕は、ある人に恋をした。
一目惚れだった。
「大丈夫?」
体育館倉庫に連れていかれそうになっていた僕を助けてくれた人。
優しく僕に触れ、怪我はない?と聞いてくれた。
僕が頷くと嬉しそうにキラキラした笑顔を僕に向けて言った。
「よかった!」
僕が見とれてぼーっとしていると友達に呼ばれたのかまたねと走って行った。
「あっ!」
名前を聞きそびれてしまった…。
少し目つきが悪く怖い印象はあったが、その印象を切り崩すかのような優しい声と笑顔に僕は魅了されていた。
「へ〜そんな人いるんだ。」
高校に入ってから友達になった同じクラスの世良(せら)くんに話すと不思議そうな顔をして言う。
友達の少ない僕のただ1人の親友、世良くんはその人を探すことに協力してくれた。
「卒アルとかどうかな…中学同じだったら載ってるかも!」
と、自分の卒アルを持ってきてくれた。
放課後に2人で卒アルを眺める。
「いるか?」
「うーん…。」
卒アルをペラペラめくっていくと5組で僕の手が止まる。
「この人……。」
鋭い目つきの中に何処か優しげな、でも悲しげな不思議な雰囲気を漂わせている。
「え"!!こいつなの!?」
「え?うん。」
世良くんは驚いて目を見開いている。
僕は世良くんにどんな人なのかと聞いた。
「俺は直接関わりがあったわけじゃないからよく知らないけど、成績優秀でスポーツ万能ってことは誰もが知ってた。」
「何でもできるんだね。」
「そうそう。でも、確かこいついじめられてた。」
「え?」
僕は耳を疑った。
あんなに優しくてキラキラした彼がいじめられるなんてそんなことがあるのかと僕はじっと彼の写真を見つめていた。
「名前は神崎知桜都(ちさと)父親が社長で超金持ちなんだよね。でも気取ってなくて高1の時はすっごく人気者だったんだ。」
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