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助けてくれたのは神崎くん
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神崎くんの腕の中は心地よかった。
僕は神崎くんがまだ旧校舎の廊下を歩いているのに深い眠りに落ちていた。
眠る前に聞こえた神崎くんの声。
暖かくて柔らかくて優しい声。
「大丈夫だから、無理しないで寝てろよ。」
僕を気遣って言ってくれた言葉。
僕はそれがとても嬉しかった。
涙が出そうになるくらい。
僕は神崎くんの事が好きだ。
神崎くんといるとドキドキしてふわふわして緊張で頭が回らなくなる。
僕と一緒にいたら神崎くんまで悪く言われる。だから、
突き放したくて逃げたのに、見つけて、助けてくれたのは神崎くんだった。
他の人と話して欲しくない。
僕だけを見てほしい。
そう思うのに、自分の過去の過ちが神崎くんといることを拒んでいる。
「…か、、、ん、、、ざき、く……。」
夢の中でも僕は泣いている。
神崎くんを呼びながら。
彼は僕には手の届かない人。
でも、僕は心の奥底で期待している。
1週間前のキス。
今日のキス。
神崎くん。
僕、少しだけでも期待していいのかな…。
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